過去の災害から学んでほしい~鋸南町で「福島民報展」が開催中

東日本大震災から9年が過ぎ去った。震災の翌日から災害の状況を報道してきた福島県の地元紙「福島民報」の紙面を展示する「福島民報展」が、鋸南町のコワーキングスペース「鋸南エアルポルト」で開催されている。壁に張りだされた大規模災害を伝える新聞は迫力があり、災害を考えるきっかけを与えてくれる。【清水多佳子】

掲載しているのは「福島民報」の2011年3月12日から同月31日までの紙面。震災の翌日の紙面には、津波に流される漁船と車の写真とともに、県内の死者数と行方不明者を伝える大見出しが掲載されている。紙面から緊迫感と同時に、記者や新聞製作者の「伝えたい使命感」が伝わってくる。

展示会を開くきっかけは、「鋸南エアルポルト」の運営者、佐谷恭さんが町内在住の料理人、佐藤良二さん(69)から今年2月、「東日本大震災翌日からの新聞を保管していて、自分がもっていても仕方ないから、預かってほしい」と頼まれたのがきっかけだった。

佐藤良二さん

佐藤さんは3年前に鋸南町に移住。東日本大震災が起きたときは、福島空港の近くに住んでおり、家は無事だった。「すごい揺れが起きて、翌日の新聞を見たら、これは大変なことが起きていると思った。新聞をとっておかねばと思い、今まで保管していた」と言う。

昨年の台風15号で鋸南町が被災したとき、たまたま持っていた新聞のことを思い出し、押し入れの段ボール箱を取り出した。押入れが雨漏りしていたのに、新聞は無事だった。「3.11のことは折に触れて、思い出してほしい」と話す。

東日本大震災、翌日の福島民報

現在、鋸南エアルポルトには5月11日までの新聞があり、閲覧することができる。佐谷さんも東日本大震災から2か月たったとき、被災地を訪れ、2014年から17年まで4年間で7回、マラソンを通じて被災地を応援するイベント「ウルトラシャルソン」を開催してきたこともあり、被災地との縁は深い。

「張り出した20日分の新聞を時系列で見ていくと、いつ何が起きたのかがよくわかる。過去から学ぶものもある」と佐谷さん。「気楽に立ち寄ってほしい」と呼びかけている。

「福島民報展」は3月31日まで開催している。入場無料。鋸南エアルポルトの住所は、千葉県安房郡鋸南町保田350。

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